本記事では世界85エリア以上で利用されている、Cerevoのライブ配信機器「LiveShell W」の機能の中でも実際に本機を使用して配信を実施する中で特に特徴的な機能や他社製品と異なる点をピックアップしてご紹介します。
LiveShell WはmicroSDカードを使用してファームウェアのアップデートが可能で配信の際にあると便利な様々な機能が随時更新されています。そのため機能については随時追加されていますが、ここでは2022年11月現在のLiveShell Wの特徴的な機能をいくつかピックアップしてお伝えします。
LiveShellWは横幅145mm × 奥行き100mm × 高さ42mmとポストカード程の手のひらサイズのとてもコンパクトなエンコーダーで重量も約500g(本体のみ)と持ち運びも非常に簡単に行う事ができます。電源に関しても指定のACアダプタだけでなくモバイルバッテリーでも動作することが可能で、2つの入力が行えるので屋外などの電源の確保が難しい場所でも安心して長時間使用する事ができます。
またLiveShell Wには、配信エンコーダーとしての一般的な機能だけでなく後述する2入力ビデオスイッチング、映像エフェクトやテロップなどの様々な機能が内蔵されています。さらに入出力についても、モニタへの配信映像出力やオーディオ入力、USB端子を使用したオーディオインタフェース接続など、豊富な入出力端子を備えています。
通常の比較的安価な配信エンコーダーでは有線LANやモバイル回線(テザリング機能)だけに対応しているものが多く、無線WiFiを使用した配信は不可能な製品が多いですが、本製品では有線LANやLTEモデムを使用したモバイル回線に加えて無線LANアダプタを使用することで無線LANを使用したオンライン配信を実現することが可能です。
貸し会議室や企業のオフィスなどで実施する比較的小型のオンラインイベントでは有線LANを用意して安定した回線を用意することは難しくても無線LANなら使用可能という状況に遭遇すると思います。無線LANのみを使用して配信するのは少し怖いですが、本製品を1台持っておくとこのような状況下でも配信する事が可能なのでバックアップとして1台機材に入れておくと安心します。
1080/60pのフルHD画質で、最大3つのチャンネルに同時配信や録画が可能となります。例えばYouTube Liveに配信しながらバックアップとしてVimeo Liveに配信、さらに配信映像をエンコード機能を使用して同時録画するなど動画配信プラットフォームへのマルチ配信を実現することが可能です。コンパクトな筐体1つでバックアップ配信まで可能なので万が一配信トラブルがあった際も安心して利用頂けます。
私が一番LiveShell Wの機能のなかで一番便利だと思うのはこちらのウェブアプリ「LiveShell Studio」です。比較的安価なエンコーダーでは配信先やストリームキーの設定を行うために専用のPC専用アプリをダウンロードして操作する必要があるものが多い印象です。本製品ではウェブアプリケーションとしてコントローラーやプレビュー環境が提供されているのでアプリケーションをダウンロードする必要がなく、同一のネットワークに接続されたPCやタブレットやスマホなど好きな端末から特に事前設定をする事なく設定画面を操作する事が可能です。
また、こちらの「LiveShell Studio」はLiveShell W本体内臓のウェブアプリケーションとなっている為、メンテナンスなどによりアプリケーションを使用できない状態が発生せずいつでも安心して利用する事が可能になりました。ここからは実際に「LiveShell Studio」で使用できる様々な機能の中からいくつかの機能をご紹介したいと思います。
LiveShell Wではその名の通り2つの入力映像をスイッチングしながら配信する事ができます。もちろん製品本体の映像セレクトボタン(AとBの2種類)を使うと本体操作のみで映像のスイッチングを行うことができます。
こちらのウェブアプリを使用する事でスイッチング時の映像効果をMix(ミックス)とWipe(ワイプ)から選択したり映像切り替え時間(トランジションタイム)などを詳細に設定する事が可能となります。こちらの機能を使用することで本当に簡易的な2台のカメラを使用したシンプルな配信であれば別途スイッチャーなしで行う事が出来てしまいます。
先ほどご紹介したシンプルな映像切り替えのオペレーションに加えてウェブアプリを使用して映像の上に映像を重ねて配置する「PinP」や二つの映像を左右に配置する「左右分割」やテロップやグリーンバックの映像を合成する「クロマキー」などの機能も使用する事が可能です。
さらにテロップを使用することも可能です。テロップ機能ではロゴなどの画像を登録して表示する機能とその場でテキストを入力して好きな場所に配置する文字テロップ機能があります。
画像テロップではアルファチャンネルを持つPNGファイルを使用した場合、背景を透過させて表示する事が可能なので例えば人物の名前テロップを表示させたり番組のロゴを常に右上に小さく表示させるなど様々な用途で使用する事ができます。
文字テロップでは自分で好きなテキストを入力して好きなフォントやサイズ・色などを指定して画面上に配置することができます。例えば急遽トラブルが発生したことを視聴者に伝えたい際など急を要する際に便利な機能だと思います。
LiveShell WにはHDMI入力の音声だけでなく、ステレオミニプラグを使用したアナログ入力・マイク入力、USBを使用したUSBオーディオデバイス入力も使用する事ができます。それぞれの入力端子からの音声レベルを調整したり、ミュート設定することが可能となります。
また、HDMIの音声についてはAFV(Audio Follow Video)機能もあり映像の切り替えに合わせて音声もミュートにする事ができます。例えばAに入力されている映像を配信しているときはBの音声をミュート、Bの映像を配信している際にはAの音声をミュートする事ができるので、メインの配信を実施していて休憩時間はCMを別のPCから流すといった対応が可能になります。休憩中はメイン配信のスイッチャーは配信されないため自由に操作をしてその後のオペレーションの確認やリハーサルなども配信を途切らす事なく実施できるのも本製品のメリットです。
また、このオーディオミキサー機能は本体のコントロールダイヤルを使用しても操作する事が可能なので、操作は若干難しくなりますがPCがない時にも対応する事が可能です。
本記事では配信スイッチャー件エンコーダーとも言えるLiveShell Wの特徴的な機能についてご紹介させて頂きました。弊社はCerevo認定インテグレーションパートナーに認定されており、LiveShellに関する様々な疑問の解消や導入のサポートをお手伝いさせて頂きます。
もし、本製品の導入をお考えの際は是非弊社お問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。製品導入時のサポートを行わせて頂きますので安心してご利用いただく事が可能です。
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